「天気の子」の謎・考察とネタバレ感想!賛否両論発言やライ麦畑の伏線についても解説!

こんには!新海誠作品は新海声優作品から観ている円野まど(@maaemon)です!

ついに今日(7月19日)から最新作「天気の子」の公開ですね!

大ヒット作品「君の名は」で知名度を国民的にした新海誠氏の次作品です。

期待されている方も多いのではないでしょうか。

私も朝イチで観に行って来ましたので、ネタバレありで感想・考察を書いていきたいと思います!

注意
ネタバレ箇所には記述しますが、まだ観ていない方は気をつけてくださいね!

「天気の子」の謎・考察とネタバレ感想!賛否両論発言やライ麦畑の伏線についても解説!

天気の子作品情報

公開2019年7月19日
監督新海誠
英題Weathering With You
上映時間114分
出演醍醐虎汰朗
森七菜
小栗旬
本田翼
倍賞千恵子 他
備考作画監督:田村 篤
キャラクターデザイン:田中将賀
音楽:RADWIMPS

キャラクターデザインと音楽の担当は「君の名は」から続投ですね。

田中将賀さんは前作の他にも「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」や「心が叫びたがってるんだ」のキャラクターも手がけていらっしゃいますので、絵に馴染みがある方も多いのではないでしょうか。

RADWIMPSも、前作の世界観を構築する上で大きな役割を担っていましたので納得の再任です。

作画監督の田村篤さんはスタジオジブリ出身ということで、製作の脇はしっかり固まっていますね(誰だよ目線)。

まど

ほんだのばいくの視聴者としてばっさーの出演は見逃せないっ

天気の子:音楽と小説は公開前に販売開始

天気の子の音楽は「君の名は。」に続いてRADWIMPSが担当

アルバム「天気の子」には主題歌となるボーカル曲5曲に、劇中伴奏音楽の26曲を加えた計31曲が収録されています。

今回はRADWIMPS野田洋次郎の提案のもと、映画の世界観を表現できる女性ボーカルオーディションを実施。

1年以上かけた選考の末、女優の三浦透子さんが選ばれました。

そうして製作されたアルバムの、ボーカル曲は以下の5つ。

愛にできることはまだあるかい
グランドエスケープ (Movie edit) feat.三浦透子
風たちの声 (Movie edit)
祝祭 (Movie edit) feat.三浦透子
大丈夫 (Movie edit)

これらを中心に、ボーカル音のないピアノミニアルバムも発売されています。

私は「君の名は」の時も「かたわれ時」などのインストゥルメンタルをよく聴いていました~。

天気の子の小説版は既に50万部を突破!

「天気の子」の小説版は公開日より一日早く販売を開始しています。

前回の小説「君の名は」は、現在までに175万部を突破しています。

出版不況も霞む、メガヒットぶりですね。今回はどのくらい伸びるでしょうか。

その他、世界観を補完するアイテムとしてビジュアルブックも出ています。

まど

好きになってしまうと小説ですこしでも違う話が読みたくなる沼の名前を知りたい

天気の子:あらすじ

天気の子感想

あらすじ
高1の夏、離島から東京に家出してきた少年帆高。やっとの思いで小さなオカルト雑誌のライター業に就く。ある日雨の続く街で、弟と二人で暮らす少女陽菜に出会う。彼女の祈りには、空を晴れさせる不思議な力があった―

主な登場人物

森嶋帆高(声:醍醐虎汰朗)離島から東京に出てきた家出少年。
天野陽菜(声:森七菜)東京の片隅で弟と二人で暮らす少女。
須賀圭介(声:小栗旬)東京で小さな編集事務所(ライター)を営んでいる。
夏美(声:本田翼)圭介の事務所で働いている大学生。
冨美(声:倍賞千恵子)東京に住む老婦人。
天野凪(声:吉柳咲良)陽菜の弟。
安井(声 : 平泉成)初老の刑事。ある事件を追っている。
高井(声 :梶裕貴)安井の相棒刑事。

ばっ倍賞さんが出てる~!!

倍賞千恵子さんはハウルの動く城で主人公「ソフィー」を演じられていた女性です。

声の演技に関しては、もちろん上手なほうがいいですけど私は与えられた環境を楽しむほうです・・・!

まど

といいつつ劇場でみるまではドキドキでした

天気の子の見どころ(ネタバレ有)

ここからは映画のネタバレ有の感想となりますので、まだ観ていない方は十分にお気をつけください。

1.天気の子のストーリー(ネタバレ有)

天気の子感想

16歳の森嶋帆高は、東京へ家出するため舟に乗っていた。

所持金も減り始め、バイトを探すものの身分証がない為職に就くことは出来なかった。

結局、上京する船で知り合った須賀圭介を頼り、住み込みで働かせてもらうことになる。

そこではオカルトライター業務と、その取材を仕事として課された。

同じ事務所で働く夏美にからかわれながら、取材と事務所の雑用をなんとかこなす日々。

彼はすこしずつ東京に慣れていくのであった。

そんなある日、街で柄の悪い男性に両脇を固められている少女を見かける。

彼女は帆高がお金がなくて空腹を紛らわして過ごしている時、こっそりハンバーガーをくれた女の子だった。

やっとのことで男達から逃げ出し、二人は廃ビルに逃げ込む。

そこで、その少女(天野陽菜)は帆高に「今から晴れるよ」と告げた後、空を晴れさせて見せる。

彼女には、祈ると天気に通じる不思議な力があったのだ。

それから二人は意気投合。

帆高は生活の為お金が必要な陽菜に「晴れ女ビジネス」を提案する。

最初は縁起かつぎ程度だった依頼も、結果に比例して順調となる。

だが同時に陽菜の体にある異変が起こって・・・。

まど

嫌味のないかわいいヒロインでほっこりしました

2.天気の子はファンサービス旺盛だった

ソフトバンクのCMでお馴染み、白戸家の犬が作中に出てきます。
その他、画面から目を離すと見落としてしまう細かいネタが幾つか出てきます!
「何が」かは知らない方がいいと思うので詳細は控えますが、新海ファンなら喜ぶであろう演出が随所にあります。
個人的な予想ですが、先に小説版をリリースしているので文章では出来ないサプライズを映画に加えたのだと思いました。

3.天気の子は音楽の使いどころが良かった

音楽を流しながら日常生活を早巻きにする演出はもう、新海監督の得意技ですね。

それと、グランドエスケープのタイミングが最高でした。

RADは楽曲提供してもどこか本家野田さんの声が聴こえてくる感覚がするのですが、三浦さんはそういうことがなくて更に良かったです。

結果として、統一感のある楽曲を二種類のボーカルで演出することができ、物語に張りが出ています。

4.天気の子の作画では、東京が写実的なのに美しい

「君の名は。」ではパンケーキショップや駅前の開発された町並みなど、東京の華やかさがピックアップされていました。

本作「天気の子」では、雑居ビルや飲み屋街のような東京のアンダーグラウンドが多く出てきます。

それらを写実性を失わずに、不浄さだけを削いで描き出しているところがすごいと思いました。

景色のもつ感傷的な部分がよく引き出されていて、監督の視界を切り抜くセンスを感じます。

随所に君の名はの、裏面というかまったく逆の攻めた試みを感じますが、街の夜の顔を映し出した所もそうですね。

5.天気の子は言の葉の庭など過去作品と比較して見ると面白い

同じ雨の季節を描いた作品「言の葉の庭」と比較してみました。

前作の「雨宿り」の水滴とは違う、迫るような雨足を描いていて監督の幅広い表現力に脱帽しました。

ファンタジー性と現実みのバランスの取りかたも絶妙。

ただ雨のカットが続くのでは退屈で間延びするであろう画面に、魚やきらめきなど多数の雨の産物を加えていました。

新海監督の特徴として風景を第三のキャラクターのように情緒的に捕らえ、作家性を打ち出してくる部分があります。

今回の作品では「穏やかな雨」も「暴力的な雨」もしっかりと表現されていて、見ごたえがありました。

ほんと表現力にだつぼ(略)です・・・!

ラストシーンの桜を見て秒速5センチメートルのことを思い出しました。

ほんのわずかな場面で、結末はぜんぜん違うのですが「会いたい人に会えた」感動的な場面です。

その時帆高少年は「選んだんだ」と力強く言います。

人生に対しての新海監督のお考えを表した箇所なのかなと想像しました。

「天気の子」の正体、晴れ女の謎について

映画を観てずっと疑問に思ってたのですが、実は陽菜は「雨女」なのではないかと考えています。

推論の域を出ないので、あくまで個人の意見として考察していきますね。

映画のタイトルが「天気の子」ですよね。ヒロインの陽菜が「晴れさせる奇跡」を見せてくれる。

だから彼女のことを「晴れ女」と思っていたんです。しかし

1.最初の上京する船で大雨を見て喜ぶ帆高

→陽菜に惹かれることの予兆

2.陽菜が天空に舞い上がる場面で彼女を覆うのは水分ときらめく魚(龍神のようなものも)

→劇中で占い師(声:野沢雅子さん)が「雨女には龍神系の自然霊が憑いている」と発言

3.帆高と再会した時、ほんのり晴れているように見える

→雨が続き一部水没までした東京で、彼らが会える日に偶然晴れ間が出る演出

 

これらの事から、空と繋がっている陽菜は天気の巫女であり「雨女」。

晴れさせているのではなく「雨を操れる」と感じました。

更に光を追いかけずにはいられない性質や、不在の三年間東京が晴れなかったことなどから帆高が「晴れ男」なのではないかと考えました。

なので陽菜だけではなく、帆高と合わせて「天気の子」なのかなあと私は考えました。

日本の神様ヤマトタケルを指す漢字の一つ、「武尊」もほたかと読めることも気になりますね。

新海監督が解釈の余地を残しているのではっきりとした正解はわかりませんが、考察することが楽しいですね!

天気の子の個人的感想・賛否両論発言について(ストーリーにおける重要なネタバレ有)

天気の子

天気の子で行った自己犠牲の否定

全体を通して、むずむずする大人が多かったと思います。

「自分の為に生きちゃいけないの?」というメッセージを強く感じました。

陽菜は「みんなのため」に、晴れを祈って呼び寄せていました。

遂には帆高や東京の街のために、自分を犠牲にして空に昇って消えてしまいます。

こういう黙ってやってくれる人に寄りかかっちゃうのが世界だと思うので、それは違うよねと普段から感じています。

だから、作中でとても心が動いたのは最後に迎えに来た帆高に「ひな、自分の為に願って」と促される場面。

そこで「うん!」という彼女の声に内包された驚きと喜びに胸を打たれました。

文句も言わず自己犠牲を払った彼女の人格が端的かつ顕著に現れる秀逸なカットだと思いました。

天気の子の賛否両論発言について

ここで新海監督の製作報告会見での発言を抜粋します。

「王道の物語として、見た人が納得できるのとは、違うことをやっていると思います。『あなたはどうする?』と投げかける作品です」

これはラストが「世界も救って彼女も救う」という王道勇者的展開ではなかったことを指しているのだと思います。(世界、というと大げさかもしれませんが)

私が帆高でも同じ選択をするので、私は賛否両論の「賛成」側の人間でした。

世界なんてどうでもいいというか、その力がある人に頼り切らないと成り立たないことなら他の人は自分でどうにかするべきなんじゃないかなって思います。

それに、自分の好きな人がそこにいてくれれば他の人の幸せのことは知らないです。

まどかマギカの映画でも「宇宙も世界も知らん。まどかは返してもらう。」って感じでしたけど、これも展開は違えどそういうことかなと思いました。

ラストの主人公だけじゃなくて、作中でスガさんも言及した「優先順位」という言葉が重要だと思いました。

就職活動で全てに「御社が第一志望です」と言い続ける夏美も、そこかしこに「選ぶ」という要素がありました。

そして選択した結果として彼女を「自分のために生きられない場所」から救い出した大ハッピーエンドだと思います。

ラストのヒロインの表情が大変清清しくてもう一度観に行きたいです。

天気の子はライ麦畑でつかまえてを重要な伏線に使用している

それと、もう一点。

冒頭から何度か帆高の手にあるサリンジャーの「The Catcher in the Rye」(ライ麦畑でつかまえて)の演出も良かったです。

最後の警官やスガさんとの立ち回りは「大好きな女の子を失った少年の葛藤」や「大人への未熟で純粋な反抗」でした。

The Catcher in the Ryeと大きくリンクしています。

帆高という少年の内側にあるものや、これからたどる運命を象徴する重要なワンカットだと思いました。

名作なので未読の方はぜひ。

天気の子の感想で、主人公たちの未熟さに感情移入できなかったとされるものがあります。

「なぜ帆高はすぐ銃を届けなかったの」

「陽菜たちはどうして子供だけで逃げられると思ったの」

初めての事柄に対しては、無知で未熟で純粋です。

それが最良だと思っているし、大真面目な行動なのです。

主人公の人格や、10代の少年少女のどういう思いがお話の軸になっているか、答えになっているとても重要な場面ですね。

「英題」Weathering With Youにこめられた思い

英題のWeathering With Youの「Weather」は困難を乗り越えるという意味もあります。

これはメインの二人だけでなくスガさんと夏美も、みんなで帆高少年と一つのことを乗り越えた物語だと思いました。

スガさんの物語でもありましたね。

スガさんが選択できなかった結末を、帆高少年が迎えられたことはとても意味があることだったように思います。

他にも今作も民俗学的視点でのキャラクターの掘り下げや、元となったであろう神話を知った上で鑑賞するなど何度も楽しめる作品でした。

たくさん書きたいことはありますが、一度このあたりでもう少し本作について考えてから加筆したいと思います!

ラストシーンでの祈りの意味がちょっと気になっています。彼女はまだ、晴れ女なんじゃないかなって・・・。もうちょっと考えてみます!

まど

素直に泣きました(* ´ ▽ ` *)

天気の子の評価は?

天気の子

私は前作「君の名は。」以上におすすめです!

エンタメとしてより多くの人から人気を獲得するのは「君の名は。」だと思います。

ですが今作は新海監督の「感性の詰め合わせ」であり、彼本来の持ち味が大いに発揮されています。

万人向けを意識した作品以上に胸に迫ることでしょう。

迷っている方がいたらぜひ劇場へ!

まど

君の名は。のヒットに怖じない名作。もう一度以上観ようと思います

2019年7月19日現在、Amazon Prime Videoで新海誠監督の作品が見放題対象作品として配信されています。

タイトルは「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」「星を追う子ども」「言の葉の庭」の4タイトルで、レンタル(課金型配信)よりお得ですのでこれを機にアマゾンプライムビデオをチェックしてみてはいかがでしょうか。

1 COMMENT

さっP

非常に興味深い考察でした。私は、彼女は今まで誰かのために晴れることを願っていましたが、帆高に「自分の為に願って」といわれ、晴れることとは別のことの何かを願っていたと考えています。ラストのシーンで彼女はもしかしたら「もう一度帆高に会うこと」を願っていて、そうしてあの坂で会えたのではないかと考えています。

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です