こんにちはまるのまど(@fpmarunomado)です。
今日もけっこう前の映画ですが「ファッションが教えてくれること」を見返したので感想を書きます。
ファッション系のドキュメンタリーって大好きなんですよね。
衣服や雑誌のような身近なものが自分のところにたどり着く道筋を知るのはおもしろいです( *´v`* )
CONTENTS
「ファッションが教えてくれること」作品情報
邦題 | ファッションが教えてくれること |
原題 | The September Issue |
監督 | R・J・カトラー |
公開日 | 2009年8月 オーストラリア・アメリカ 2009年11月 日本 |
キャスト | アナ・ウィンター、グレイス・コディントン、アントレ・L・タリー、カール・ラガーフェルド他 |
上映時間 | 90分 |
「ファッションが教えてくれること」はどんな作品?
画像引用元 ファッションが教えてくれること
ヴォーグの最も重要なナンバーである「9月号」完成までの編集部の様子を取材しながら、アメリカ版編集長「アナ・ウィンター」の実像に迫るドキュメンタリー。ファッション界の才重要人物であるアナを取り巻く人物として、カール・ラガーフェルドなど有名デザイナーも多数出演する。
8ケ月も費やして1つの雑誌を仕上げる、という日本の雑誌とは違う編集作業にも注目です。
まど
みどころと感想
画像引用元 ABC.es
※以下ネタバレを含みます
ファッション業界の最重要人物
各メゾンのデザイナー、お店に売っている服を生み出す人たちが次々に出てきます。
全体を通して、直接・間接的にファッション業界においてアナがどういう立ち位置にいるのかよく表現されています。
冒頭、デザイナーが不安そうにアナの顔色を見ている場面があって、気弱そうなおじさんだなーと思いました。そこにあったのは、見ているこちらが支えてあげたくなるようなとってもセンシティブな空気。思わず(アナに気に入ってもらえたらいいなあ)と願ってしまいました。その怯えたおじさんを後からよく見返したら、イヴ・サンローランのステファノ・ピラーティ!
サンローランのディレクターすらも、こんな重圧の中仕事をしているんですね。この後でてくる新人デザイナーのタクーンとプレッシャーの違いもはっきりしていました。タクーンはアナがすごいとわかってはいるけど「めっちゃ緊張した!」という期待や興奮が混ざった反応。ステファノはとにかく重く捉えていて、「アナの判断が今後どう影響するか」を長く業界にいて理解していることが伝わります。
しろひよ
「ファッションが教えてくれること」の使用楽曲一覧
殆どの場面に、ファッションとの関連を意識したと思われる楽曲がでてきます。選曲センスがかなりいいです!
曲名 | アーティスト名 |
Destroy Everything You Touch | Ladytron |
Burn it all down | VHS or Beta |
To Build A Home | Cinematic Orchestra |
Around the Bend | The Asteroids Galaxy Tour |
Don’t You Worry | Jim Noir |
Nostrand | Ratatat |
たぶん一番有名なのはDestroy Everything You Touchですね。モデルがランウェイを歩くシーンに被せているので、印象が強いと思います。
曲名 | アーティスト名 |
Flathead | The Fratellis |
At sea | Electrelane |
Swisha | Ratatat |
S to U | Chessie |
Suffer For Fashion | of Montreal |
Give It Up | LCD Soundsystem |
Be A Star | Oh No Oh My |
個人的にはCinematic Orchestraの曲が使われてておおってなりました。ファッションと音楽ってほんとうに切り離せないですよね。
私の感想
画像引用元 https://www.thescottishsun.co.uk/
やる気がないと映画を観るようにしてる。漫画とか、アニメでもいいんだけど出来れば映画がいい。衣装も音楽も、話の進行とかの魅せ方も手間がかかっているものっていいなと思う。そういうわけで観たファッションが教えてくれることは、面白かった。
アナの注意は厳しいようでいて、ピンポイントに相手の改善点をついている。怒りや不満のような感情を処理する意味合いは殆どなくて、問題点を最速で改善するように指摘する。それらはシンプルな発言で行われることが多い。相手をケアするような「あなたの気持ちも分かるけれど」といった言葉切使わないから、きつい女性に見える人もいるのかなあ。
怖いけれど「仕事」であって自分を理解してもらうための場ではないから、仕方ないことだと思う。こういう妥協をせずにいい仕事をしている人に対する批判はあまり好きじゃない。
できるひとは才能や運だけじゃなくて、ちゃんと努力しているし、少なくとも時間とか対価を払ってる。それをいろんな一言で片付けないようにいたいなーと思う。少数の出来る人で世界はまわってる。がんばらなくっちゃ(* ´ ▽ ` *)
アナと対立する存在としてグレイスがフォーカスされるシーンがとても多い。美しさを具体化するときの彼女がすごく幸せそう。本当にこの仕事が好きなんだなあとのんきな感想を抱いた。アート面で雑誌のビジュアルを支えるグレイスと、ビジネスセンスで牽引するアナと両方必要なんだろうなと思ってみていた。それをたぶん、アナのほうがうまく分かってて上手に管理できてるなあって思った。
あと私は何事も否定することがすごく苦手なんだけど、この映画は却下や拒否の連続だった。いいものを作るために、消去されたものがたくさん。いらないものを極限まで削ったり、合格点に満たないものは情状なく棄却したり。結果を出すってことはこういうことも必要なんだろうなあ。なんでも、愛してしまうほうなのできっと決断力も判断力も低いのだなあと学びました。
まど