一人でも楽しくなれるまんがという文化が大好きなまるのまど(@fpmarunomado)です。
努力や強さでサクセスするお話も大好きなのですが、「後味の悪い作品」って忘れられません。
バッドエンドではあるけれど、問題を提起してくれたり欝漫画には名作が多いです!
今日はその経験から、「欝漫画の名作」をランキング形式でご紹介します。
選考基準として、「ただ表現が過激なのもの」は除外。
少女・少年・青年・新旧、ジャンルを問わず幅広くノミネートしました。
ハッピーエンドではないけれど、議論を呼ぶ良作だけをピックアップしました!
ぜひチェックしてみてくださいね(* ´ ▽ ` *)ノ
欝漫画のおすすめランキング
第10位 校舎のうらには天使が埋められている
作者 | 小山鹿梨子 |
出版社 | 講談社 |
巻数 | 全7巻 |
作品の特徴 | いじめ・美少女 |
別冊フレンドで掲載されていた少女漫画ですが、ジャンルはサスペンスとかホラーです。
善意や勇気に対しての配慮はなく、かわいそうで思わず目を背けてしまう場面がたくさんありました。
まねする子がいないといいなあと願います。
画像引用元 校舎のうらには天使が埋められている
女の子が勇気を出して成長して、かっこいい男の子と恋をする作品が多いフレンドの読者層に一石を投じた衝撃作だったのではないでしょうか。
赤ヶ瀬小学校4年2組全員に細かい設定が与えられていることからも、作者の力の入り用を感じます。
まど
第9位 血の轍
作者 | 押見修造 |
出版社 | 小学館 |
巻数 | 既刊5巻~(連載中) |
作品の特徴 | 毒親・母親・思春期 |
「惡の華」や「ぼくは麻理のなか」で有名な押見修造先生の最新作。
子供を愛しすぎてしまう母親と中学生の息子のお話です。
創作なのに誰かの家族を覗き見ているようで、冷や汗が出ます。
画像引用元 血の轍
結局は手助けをするだけで自分の幸せは自分で常に創出していかなくてはいけないわけなんですが、人間はそんなに合理的にはできていません。
押見先生の作品は胸がずーんとする作品が多く、どれをランクインさせるか悩みました。
「母性」に疑問をなげかけた今作の結末に期待して、こちらを選出します。
まど
第8位 キーチ!! と キーチVS
作者 | 新井英樹 |
出版社 | 小学館 |
巻数 | キーチ!! 全9巻 キーチVS 全11巻 |
作品の特徴 | 強い主人公・社会批判 |
破天荒な主人公がでてきて、型破りな方法で問題に立ち向かっていきます。
こう書くと少年漫画の、努力と勝利を想像させると思うのですがこの漫画に出てくるのはただひたすらに残酷な生活の羅列です。
さまざまな社会問題が、リアルな描写でまったく救いなく描かれます。
認知症のお母さんの回は、わたしは読んだあと何日も楽しい気持ちになれなかったので本当に閲覧注意です。
KindleUnlimitedに入っている方は無料で全巻読めます。
まど
第7位 GUNSLINGER GIRL
作者 | 相田裕 |
出版社 | アスキー・メディアワークス |
巻数 | 全15巻 |
作品の特徴 | 少女・イタリア・ガンアクション |
第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。略称はガンスリ。
架空のイタリアを舞台にしています。
戦いという非日常の中にありながら普通の女の子としての希望や欲求をもつという当たり前が悲しい。
画像引用元 GUNSLINGER GIRL
これを読んでいる時「幸せってなんだろう」と考えました。
限定された自由の中で、それぞれがささやかな願いをもつのですがぜんぶ胸が痛くなります。
まど
第6位 闇金ウシジマくん
作者 | 真鍋昌平 |
出版社 | 小学館 |
巻数 | 全46巻 |
作品の特徴 | 闇金・アンダーグラウンド |
山田孝之が主演したドラマや映画でご存知の方も多いのではないでしょうか。
とにかく毎回陰惨で、社会の闇をこれでもかと見せてくれます。
ただ、何かをするときにのめりこみがちな人や、依存気味の人は一回読むといいかもしれません。
わたしはこれを読むと、お金で失敗する方が減るんじゃないかなと思います。
綿密な取材をもとに描かれているとのことで、日本のどこかでこういったことが起こっていると思うと誠実に生きようと思います・・・!
まど
第5位 ヤサシイワタシ
作者 | ひぐちアサ |
出版社 | 講談社 |
巻数 | 全2巻 |
作品の特徴 | 大学生活・青春・こじらせ |
本作はフランス映画的で、山場らしい山場がないので苦手な人は退屈かもしれません。
大学生の女の子の失望と挫折が描かれています。
何か夢を諦めたり、かつて根拠のない自信をもっていたことがあるひと、器用貧乏だと自認する方は辛い作品だと思います。
成長中の人が持つ「幼さ」に対して、どう感じるかに人間性が出そうです。
おお振りの略称で人気を博したおおきく振りかぶっての作者ひぐちアサが原作。
まど
第4位 ミスミソウ
作者 | 押切蓮介 |
出版社 | ぶんか社 |
巻数 | 全3巻 (完全版は全2巻) |
作品の特徴 | 村社会・いじめ |
ハイスコアガールで認知度を更に高めた押切蓮介先生の傑作。
キャッチフレーズは「精神破壊(メンチサイド)ホラー」。
山田杏奈主演で実写映画化され、2018年4月7日に公開されました。
漫画の実写化には珍しく、こちらも高い評価を得ました。
画像引用元 ミスミソウ
絵柄が独創的ですね。
話は、いじめがエスカレートして起こった惨劇に復讐をする、というものです。
登場人物が抱えている問題に対し、起こす行動が短絡的で直接的です。
わかりやすいのに、引き返せないというところが悲劇性を高めていました。
ちなみに押切先生の祖父は直木賞作家の神崎 武雄さんです。
まど
第3位 ヒミズ
作者 | 古谷実 |
出版社 | 講談社 |
巻数 | 全4巻 (新装版は全2巻) |
作品の特徴 | 少年の葛藤・家庭環境不遇 |
「行け!稲中卓球部」で有名な古谷実の路線変更作品。
2012年園子温監督により映画化され、主演の染谷将太と二階堂ふみは第68回ヴェネツィア国際映画祭にて新人賞を獲得しました。
画像引用元 ヒミズ
ドラマを与えられているけど、「普通と特別」とか「家庭環境に恵まれなかったらどう生きればいいのか」とか考えるべき点が多かったです。
自分の最初の肯定感ってどうしても家族を通じて当然に与えられるものというか、そういう家庭が多いですよね。
読み終わったあと、好きな人たちをたくさん褒めたくなりました。
まど
第2位 おやすみプンプン
作者 | 浅野いにお |
出版社 | 小学館 |
巻数 | 全13巻 |
作品の特徴 | 恋愛 |
「ソラニン」の浅野先生が描く、脆い人間のお話。第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の審査員委員会推薦作品です。
画像引用元 おやすみプンプン
いわゆるメンタルに安定感がない女の子がヒロインとして出てきます。
無職のおじさんとか、新興宗教に傾倒するお母さんとか危うげなキャラクターが脇を固めています。
不幸とタイミングが重なったことで起こった二人の恋愛だったけど、人生ってそれに左右されちゃうよねって思いました。
悲しい!とかこわい!とかじゃなくて読んだあと虚無がやってくる漫画です。
まど
第1位 デビルマン
作者 | 永井豪 |
出版社 | 講談社 |
巻数 | 全5巻 |
作品の特徴 | 黙示録的 |
連載開始は1972年からという、もう何十年も昔の作品。
バッドエンドながら、愛や人生の哲学の多くが詰まっています。
人間の感情の機微を描いた漫画とは一線を画していて、神話的な構成となっています。
一言でいってしまえば、本当の悪魔は人々の弱い心の中にいる「人間がいちばんこわい」作品ですが、それだけでは語りきれない壮大さがあります。
ヒロインが離脱するっていう展開はこの漫画から始まったんじゃないでしょうか。
古すぎて漫画版が見れない方は、NetflixでDEVILMAN crybaby を見るといいですよ!そしたら漫画版も興味でます!
まど
欝漫画おすすめのまとめ
1位 | デビルマン |
2位 | おやすみプンプン |
3位 | ヒミズ |
4位 | ミスミソウ |
5位 | ヤサシイワタシ |
6位 | 闇金ウシジマくん |
7位 | GUNSLINGER GIRL |
8位 | キーチ!! キーチVS |
9位 | 血の轍 |
10位 | 校舎のうらには天使が埋められている |
欝漫画を読む時は、電子書籍にすることが多いです。お部屋に本があると思い出してしまうし、なんとなく怖そうだけどこっそり読んでみようかなって感覚ですね~。
中でも名作だなって思ってずっと読み返したいもの、特に絵柄が好きなものだけ紙の本で買うようにしています。
AmazonPrime会員の方ならKindle Unlimitedが無料です。そうじゃない方も30日間無料なので、買ってまで読みたくないけど・・・という方におすすめです。
ここにある漫画を全部読み終わる頃、あなたも立派な欝漫画ソムリエになっていることでしょう・・・。
まど
欝映画にも関心がある方はこちらの記事もどうぞ。